この記事は、高校野球で根性論が未だに根強い中で、体調を優先してプレーすることの大切さを説明します。
先日、岐阜にある大学で、体調不良により部員が亡くなってしまいました。
実際に野球をやっていた方はわかるかもしれませんが、体調不良でもグラウンドに出れば関係なくプレーをせざるを得なかった人が多いのではないでしょうか。
その経緯や対策を記載していきます。
コロナに罹患していた学生が亡くなってしまった
用具が片付いていなかったとのことで、罰走を指導者が命じたようですね。
その時点でナンセンスではありますが、亡くなってしまった部員が、ランニング中に調子が悪いにも関わらず、自分達の感情を優先して罰走を続けさせることは論外ですよね。
Twitterにてその詳細は詳しく記載されていました。
体調不良時にも休みにくい雰囲気がある
野球部はそもそも軍隊みたいなものであり、何を取り組むにしても、全員で行なっています。
ランニングにしても、全員で声と足を揃えておこないますし、整列も全員で同じタイミングでお辞儀をしたりと、昔ながらの考えが染み付いています。
全員坊主なことにもあまり違和感がないのも、今考えるとおかしいですよね。
帽子を被っているとはいえ、なぜ野球部だけ坊主なのでしょうか。
五厘刈りにする人も中にはいましたが、青々としていて僧侶にしか見えなかったです。
そういった文化も休みにくくしている1つでしょう。
日々の指導者の発言がそうさせている
- 練習を休むということは1日技術が後退すること
- 365日練習をしたものが勝つ
- 練習は嘘をつかない
実際に私が高校野球をプレーしていた時に、指導者から言われた言葉です。
これとは別で似たような言葉を、毎日のように言われていました。
練習=正義という考えを植え付けて、洗脳させていたのかもしれません。
そのように洗脳をすることにより、退部する人が少なくなりますし、体育会系の人からしたら、いい言葉かと思いがちですが、自分の判断で物事が考えられなくなりますよね。
結果、自分の判断で休むことができなくなってしまいます。
休みにくい雰囲気ができている
部活動は集団行動をします、野球部に関しては、練習から集団で行うことがほとんどです。
全員が練習に参加しますので、少しの体調不良などとても休みにくいです。
「練習をしながら風邪を治す」といったスポ根丸出しの文化も存在していました。
今考えると全くもって理解できないですね。
冬場の練習で同級生が、フラフラになりながらランニングをしていました。しばらくすると倒れてしまいました。
その後、肺炎と診断され、しばらく入院をしていました。
その行動に対して、結果的には周りから称賛されていました。
運動部とはそのような組織なのです。
勝利至上主義から脱却することの大切さはこちらの記事でまとめています。
休憩をこまめにとる
今の時代では、水分を取ることはとても大切であることがわかっているので、水を飲まないで練習しないことはありえないでしょう。
年配の方が、俺らの時代は〜とマウントをとってくることはよくある話かもしれませんが。
水分をとることだけが休憩ではない
グラウンドで練習をしていて矛盾を感じていたことがあります。それは、
下級生は緊張感をもって練習をしているのに対して、上級生はダラダラと練習ばかりしていました。
下級生は上級生に締め付けられているからですが、人間は楽をしたい生き物なので、上級生はダラダラプレーする人がほとんどでした。
下級生のうちは、食事も10分とかで済まさなければならなかったですし、今もそういった組織はあるかと思いますので、それはすぐにやめて休憩は平等に取るべきでしょう。
また、意味のない声出しで体力をかなり消耗していましたので、声を出すこともそこまで必要ではないでしょう。
追い込む練習はやめ自主性を尊重する
練習では質よりも量を追求することが多くあります。
これも慢性的な長時間練習による弊害でしょう。
では毎日限界まで勉強した人が東京大学に合格できるでしょうか。
勉強もスポーツも量が良い結果には直結しませんよね。
最悪な結果として体やメンタルを壊してしまいます。
ダッシュ100本やノック1,000本の根拠のない練習が未だに存在している
野球をプレーしたほとんどの人が、根拠のない「ダッシュ100本」、「ノック1,000本」「素振り1,000回」などを行った経験があるかと思います。
1回のダッシュで得られる効果など高校生が検証することもなく、ただ言われた回数を、声を出しながらスポ根丸出しで行いますよね。
肯定される人からしたら、達成感を得られることや、団結力が高まるなどとの意見もあるかもしれません。
しかし、達成感などは自ら考えて行うことで得るものですし、また団結力というよりも、恐怖心の方が勝るでしょう。
今はそういった強制的な練習は廃止するべきです。

野球人口増加のためにも体調管理を全員で行いましょう
風邪でも練習をしなければならない、練習をしながら風邪を治すスポーツはかなり酷ですね。
それを知って野球をやりたいと思える人はいません。
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